【ファミマネ③】ケンカして、初めてホントの家族になれる!?

昔、夫婦ゲンカをして機嫌が悪くなっていたとき、
会社の先輩からこんな話をされました。

「結婚は最初が肝心なんだよ。夫婦のどちらが主導権を握るか。
最初の段階で主導権を握らないと、ずっと尻にしかれるぞ。」

別の先輩からは、こんな話もされました。

「奥さんとは、つかず離れずが丁度よいよ。。

あまり深入りすると、モメるし面倒だぞ。。
適当に、奥さんの言うことを聞いておきな。」


二人の先輩の話を聞いて、「結局どうしたら良いのだろう??」と
さらに悩みが深まった記憶があります。

「どうやったら、ケンカを回避できるのだろう??」
そのときは、ケンカをしない方法ばかり考えていました。


ケンカをしたら、そのあとの修復が面倒だし、何よりケンカをしているときに

不要なエネルギーを使っている気がするので、ケンカしたくない。

そんな思いばかりが先走り、モヤモヤしていました。


でも、グロービスの「組織行動とリーダーシップ」という科目で、
「成果が上がるチームは、必ずもめるフェーズがある」ということを知り、

ケンカは必要なのだ、と気づかされました。


チーム・マネジメントのセオリーとして『集団の発展段階』というものがあります。

集団をうまく発展させ維持していくためには、発展段階があることを理解し、
その集団がどの段階にあるかを把握しながら、その状態に合わせた働きかけをする
必要がある、という考え方です。

具体的に、発展段階は5つに分かれます。

①形成期(Forming)
 メンバーが顔を合わせる段階。集団としての目的や規範も共有されていない
②激動期(Storming)
 議論・緊張・衝突の生まれる段階。メンバー間で互いに自分の意見を言い合い、

 集団内における自分の役割や地位についてイメージをつくる
③規範形成期(Norming)
 メンバーが規範を創り出す段階。激動期の結果を踏まえて、チームの目標や
 各自の役割を明確にし、それらをメンバー全員が理解している
④実現期(Performing)
 集団が機能する段階。
⑤終了期(Adjourning)
 目的の達成・分化などにより、集団が解散する段階

⑤については、家族には当てはまらないでしょうが(^^;、
大事なポイントは①~③です。

夫婦、あるいは家族が規範をつくりだし、互いに理解して生活していくためには
その前の衝突は、通る道なんです。


先輩の言っていた「主導権を獲得する」ということを目的にした言い合いは
その後のチームの結束につながらないかもしれませんが、家族の中に規範を
生み出すための言い合い・衝突は必要な要素なのですね。


「雨降って地固まる」ということわざも、Stormingは必要なのだ、

ということを言っているように感じます。


また、相談の「談」という字は、『言葉』と『炎』という字が組み合わさっており、
言うなれば、『言葉で殴りあう』ということです。


家族が一体感を持つためにも、ケンカは必要なものだ、と捉え、

ぜひ夫婦・親子での言い合いをしてみてはいかがでしょう?
(ただし、殴り合いではなく、口ゲンカにしてくださいね(^^;)




グロービスMBAの学びをファミリーマネジメントに活かす

グロービス経営大学院の卒業生&講師である平野善隆が、仕事・家族・個人の全ての満足を最大化させるための思考法・行動様式を研究・発信していきます

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